投資信託の比較・評価

楽天・全米株式インデックスファンド(楽天VTI)の評価|手数料や分配金、他ファンドとの比較・解説

楽天・全米株式インデックス・ファンド【愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)】は、アメリカの株式市場に投資することを目的とした投資信託(インデックスファンド)です。

手数料の安さが最大の魅力で、年率0.17%程度と低コストで米国の大型・中型・小型株に分散投資が行えます。

本記事では、楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)の特徴や構成銘柄、手数料、また他の米国株インデックスファンドとの比較、さらに購入・保有がお得な証券会社などについて解説していきます。

楽天・全米株式インデックス・ファンドとは?

楽天・全米株式インデックス・ファンドは、米国株式市場への投資を目的としたインデックスファンドです。CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークする米国ETF「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」に、日本円で投資できる点が特徴です。

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)は、超低コストでアップルやアマゾンなどの有名大型株から中小型株まで、3,800以上の企業(銘柄)に分散投資が行なえ人気の米国ETFです。

しかし、米国ETFであるため、購入前に日本円を米ドルに両替したり、株数単位で注文する点など、日本の投資家には購入が面倒なデメリットがありました。

本ファンドでは、元のVTIよりも信託報酬は高いものの、他のインデックスファンド同様に、日本円で購入できたり、自動積立などが利用できる点で利便性が飛躍的に向上しています。また、つみたてNISAにも利用できる点が魅力です。

購入手数料・信託報酬(実質コスト)

本ファンドの購入手数料は無料(ノーロード)です。また、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」は、年率0.17%程度と米国株式市場への投資を目的としたインデックスファンドとしては、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)に次ぐ、安さとなっています。

楽天VTIの手数料
  • 購入手数料:無料
  • 信託報酬:年率0.17%程度
  • 信託財産留保額:無料

運用管理費などを含めた実質コストは、設定から間もないためまだわかりませんが、発表され次第、追記いたします。

構成銘柄(米国株)の比率は?

次に、本ファンド(投資先の「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」)にどのような銘柄が組み込まれているか見ていきます。VTIは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとしており、約3,800銘柄から構成されています。構成銘柄の上位10銘柄の構成比率は、以下のようになっています。

銘柄 構成比率 業種
アップル 3.4% テクノロジー
マイクロソフト 2.9% テクノロジー
アマゾン 2.8% 消費者サービス
フェイスブック 1.4% テクノロジー
バークシャー・ハザウェイ 1.3% 金融
JPモルガン・チェース 1.3% 金融
アルファベットA 1.2% テクノロジー
アルファベットC 1.2% テクノロジー
ジョンソン&ジョンソン 1.2% ヘルスケア
エクソン・モービル 1.1% 石油・ガス

上位10銘柄の全体に対する割合は15.8%となっており、上位銘柄だけの割合が大きいということはなく、分散が効いています。

また、アップルやマイクロソフト、Facebook、アマゾンなど全世界でも有名なハイテク企業が多く組み込まれている点が特徴です。

また、バフェット氏率いるバークシャーもランクインしており、本ファンドを購入・保有することで、有名経営者の企業や米国のグローバル企業に分散投資が行えることがわかります。

業種(セクター別)の構成比率

次に、本ファンドの業種別(セクター別)の構成比率を見て行きます。

業種(セクター) 構成比率
テクノロジー 20.4%
金融 19.7%
消費者サービス 13.5%
ヘルスケア 13.3%
資本財 13.0%
消費財 7.6%
石油・ガス 5.6%
公益 2.7%
素材 2.4%
通信サービス 1.8%
その他 0.0%

アメリカには、世界を牽引するハイテク企業が多いため、テクノロジー・セクターの比率が高くなっています。しかし、ヘルスケアや金融、消費者サービスなどもバランス良く配分されており、業種の分散性も高いことがわかります。

分配金・利回り

本ファンドの決算は年1回(7月)行われます。これまで分配金の発生はありません。

分配金が出てしまうと、分配金への課税分(約20%)投資パフォーマンスが悪化するので、決算期を迎えても分配金はファンド内へ再投資してほしいです。

長期投資を行う場合、効率的な資産運用のため、分配金が出た場合でもファンドへ再投資することが重要です。SBI証券など証券会社の注文時に「分配金再投資コース」を選ぶことで、自動再投資ができます。

また、本ファンドのパフォーマンスは、下表にまとめたようになっています。まだ、一ヶ月なので、なんとも言えませんが、ベンチマークとの乖離も少ない、好調な成績となっています。

期間 ファンド ベンチマーク
1ヶ月 2.4% 2.5%
3ヶ月 10.0% 10.0%
6ヶ月 18.7% 18.9%
1年 17.2% 18.4%
3年
設定来 17.2% 18.4%

ちなみに、本ファンドのパフォーマンスがインデックス(CRSP US)よりも若干悪いのは手数料があるためです。他のファンドのように、手数料が高くなると、さらにベンチーマークとの乖離が大きくなり、パフォーマンスを悪化させます。

ここからも、本ファンドのように手数料の安いファンドを選ぶ重要性がわかります。

つみたてNISAでの運用は?

本ファンドは、2018年1月からスタートした新たな小額非課税制度「つみたてNISA」でも運用可能です。非課税期間が現行NISAと比べて4倍の20年間となるので、積立を長期投資で行なう方には、嬉しい新制度です。

あわせて読みたい
つみたてNISAとは?通常NISAとの違いや手数料、おすすめ商品・証券口座など解説つみたてNISAとは、2018年から始まった新たな小額投資非課税制度(NISA)です。 今までのNISA(以下、通常NISA)の非...

米国株ファンドの比較

本ファンドは、米国株式市場に超低コストで分散投資ができる投資信託として、評価できるファンドです。

ファンドの購入手数料は無料であり、ファンド保有時にかかる手数料「信託報酬」も、S&P500をベンチマークとするeMAXIS Slim米国株式(S&P500)には及ばないものの、十分安い水準です。

ファンド名 信託報酬
(税抜)
ベンチマーク
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 0.16% S&P500
楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.17% CRSP USトータルマーケット
iFree S&P500インデックス 0.225% S&P500
iシェアーズ米国株式インデックス・ファンド 0.375% S&P500


S&P500連動型投資信託(インデックスファンド)の比較・一覧

信託報酬などの手数料は、確実なマイナスリターンとしてパフォーマンスを悪化させるため、eMAXIS Slim米国株式のような手数料の安いファンドを選ぶことが重要です。

ちなみに、楽天VTIとeMAXIS Slim米国株式の違いは連動する株価指数(インデックス)です。

楽天VTIは、より多くの銘柄から構成される「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(以下、略してCRSP US)」をベンチマークとしています。

S&P500との違いは構成銘柄数の違いです。S&P500は米国の大型・中型株約500銘柄から構成されていますが、CRSP USの方は、大・中・小型株約4,000銘柄から構成されています。

ただし、両方のベンチマークの中長期のパフォーマンスを比較してみると、以下の図からわかるように、違いがわからないくらいです。そのため、ベンチマークにこだわりがない方は、手数料の安いeMAXIS Slim米国株式の方が良いでしょう。

S&P500とVTI(CRSP US)のパフォーマンスの違いS&P500とVTI(CRSP US)のパフォーマンスの違い
参考:yahoo finance

まとめ・評価

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)は、超低コストで米国株への分散投資ができる投資信託(インデックスファンド)として、評価できるファンドです。

しかし、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)と比べると手数料が若干高いため、S&P500連動型の投資信託としては「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の方がオススメです。

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)のデータ
  • ベンチマーク:CRSP USトータル・マーケット・インデックス
  • 購入手数料:無料
  • 信託報酬(税抜):年率0.16%程度(その他諸経費を含む実質コスト:初回決算待ち)
  • 売買単位:1万円から1円単位(SBI証券なら最低100円から積立可能。)
  • 決算:年1回(7月15日、休日の場合、翌営業日)
  • 償還日:無期限(設定日:2017年9月29日)
  • 信託財産留保額:無し

お得な購入先(SBI証券?楽天証券?)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド・全米株式)は、以下の金融機関で購入可能です。どの証券会社で購入しても同じと思われるかもしれませんが、結論から言うと、SBI証券での購入・保有がお得になります(一部例外あり)。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券など

参照元:楽天投信投資顧問

購入手数料は無料なので、どこで本ファンドを購入しても差がつきません。しかし、各ネット証券で行われている「ポイント還元プログラム」の違いがあります。

ポイント還元プログラムとは、投資信託(ファンド)の保有額に応じてポイント還元されるサービスです。

ポイントは、現金などに交換できるため、ポイント還元率の高いネット証券でファンドを購入することで、お得にファンドを保有することができます。

以下の表は、各証券会社のポイントプログラムの比較を行ったものです。SBI証券の投信マイレージが還元率が最も高く、利便性も高いことがわかります。

証券会社 還元率 特徴
SBI証券 年率0.1%
(最大:年率0.24%)
  • 保有額1,000万円以上で還元率2倍
  • ほぼ全ての投信でポイント適用
楽天証券 残高10万円毎に月4ポイント
(最大:年率0.048%)
ポイント除外ファンドは少ないが、還元率が低い
カブドットコム証券 月平均保有額100万円につき1ポイント
(最大:年率0.24%)
ほぼ全ての低コストファンドがポイント適用外
マネックス証券 月平均保有額の年率0.08%
(最大:年率0.08%)

SBI証券であれば、最大0.24%(年率)のポイント還元が受けられます。ただし、本ファンドは、もともとの手数料(信託報酬)が極めて安いので、ポイントサービスが適用される証券会社がSBI証券と楽天証券のみとなっています。

SBI証券の還元率が0.03%、楽天証券の最大還元率が0.048%です。最大還元率は楽天証券が高いですが、ファンドの保有額が10万円増える毎にポイントが増える仕組みになっているので、10万円単位で積立や購入を行なう方には、お得ですが、数万円など小資金で積立や購入される方には、SBI証券がお得です。

例えば、楽天証券では保有額が10万円未満の場合、ポイントがもらえません。また、保有額が10万円の場合還元率が0.048%になりますが、保有額が19万円の場合でももらえるポイントは10万円保有の時と変わらないので、還元率は0.025%まで低下します。

まとめると、

  • 10万円単位で購入や積立をする場合:楽天証券がお得
  • 数千・万円など小額で購入や積立の場合:SBI証券がお得

SBI証券は、お得な投資信託の他にも、米国株・海外ETFの品揃えが良くコストも業界最安水準です。また、IPOチャレンジポイントなど、様々な独自のメリットがあります。口座開設費・維持費は無料ですので、口座を持っていない方は、この機会に口座を開設してみると良いかもしれません。

SBI証券の特徴

SBI証券
  • 2018年オリコン:ネット証券部門で第1位(3年連続)
  • 投資信託の保有中に高還元ポイントバック!
  • 海外ETF・株式が最安手数料
  • 個人向け国債の購入で現金がもらえる!
  • PTS(夜間取引)など国内株式も充実!
  • 独自のIPO当選システム「IPOチャレンジポイント)

SBI証券の詳細確認・口座開設(無料)は、以下の公式ページから行えます。今なら口座開設キャンペーンで最大15万円がもらえます。(10月31日まで)

SBI証券の評価・解説、キャンペーン情報は、以下の記事をご参照ください。

あわせて読みたい
SBI証券で投資信託を購入・保有するメリットは?投信マイレージや他社との比較・解説SBI証券は、投資信託の購入や保有に最も適した証券会社(ネット証券)です。 業界トップクラスの投資信託の品揃えに加え、投信マイレー...